第1話  51歳、30年続けた仕事を辞める

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51歳になった。

気がつけば、映像に関わる仕事を30年近く続けていた。

長い時間だったと思う。

でも、働き方も不規則なその仕事を65歳まで続けている自分の姿を、僕はもううまく想像できなくなっていた。

たぶん、どこかで希望という燃料が切れたのだ。

いつ切れたのかは分からない。ある朝突然、メーターの針がゼロを指していた、というようなものでもない。

ただ少しずつ、確実に、仕事を続けるための何かが減っていった。

そして僕は、工場で働くことを決意する。

これまでとはまるで違う仕事だ。もちろん給料も下がる。

足りない分は貯金や投資資産から補うことになるだろう。数字だけ見れば、あまり賢いやり方には見えないかもしれない。

「51歳から、そんなことをして大丈夫なのか?」

僕にも分からない。

だから、とりあえず記録してみようと思う。

工場で働く51歳の身体がどうなるのか。給料が減ると生活はどう変わるのか。貯金はどんな速度で減っていくのか。

うまくいくかもしれないし、いかないかもしれない。

でも、そのどちらにしても、書いておく価値はある気がしている。

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